工事請負契約書 印紙【貼るのはどちら・負担・金額・割印・消費税】
注文者と請負者との約束を書類にしたものが、工事請負契約書です。
注文者とは、こういう家を建ててほしい!と、工事を依頼した人です。
その注文を受けるのが施工業者で、注文者の希望に基づいて家を建てます。
請負契約書と添付書類で、どのような家をこれから造るのかが明確にわかるでしょう。
普通なら請負契約書の冒頭に、工事請負契約書など添付書類の記載をします。
添付書類が全部そろっているか確認するためです。
契約書に記載できないようなことを、工事請負契約書でまとめていることもあります。
もし工事が延長したらどうするか、約束通りの家にならなかったらどうするかなど、あらかじめ想定して記載してあるんですね。
それによって、いざという時にトラブルが起こらないようにするのです。
もし工事請負契約書で取り決めをしていなければ、いざという時は双方で話し合わなければならず、余計な手間や時間がかかります。
工事請負契約書があれば、もうどうするべきか記載してあるため、工事請負契約書通りに動けばいいのです。
どちらか一方が不都合になることもないでしょう。
工事請負契約書に印紙税は必要なの?
通常、契約書には印紙税がかかります。
工事請負契約書も契約書の一部なので、印紙税はかかるでしょうか。
結論からいえば、イエス!
建設工事に係る請負契約書は、ほぼ全部印紙税がかかるといってもいいでしょう。
印紙税は、工事請負契約書に収入印紙を貼る形で納めることができます。
所得税法の一部を改正する法律により、令和2年4月から作成される工事請負契約書は印紙税は軽減措置の対象です。
そのため、普通の印紙税よりも安くなるんですね。
しかもその軽減措置は延長されています。詳しいことはこちら。
https://www.city.oyama.tochigi.jp/uploaded/attachment/212707.pdf
建設業における消費税の転嫁対策
https://www.mlit.go.jp/common/001274668.pdf
請負金額によっても印紙税は変わる
印紙税がかかる書類はなんと20種類にも上ります。
その中の一つに、工事請負契約書があるのですね。
このうち、第2号文書が請負に関する契約書です。
これには工事請負契約書が含まれます。
印紙税の金額は、請負の金額によっても変わってきます。
もし100万円以下なら200円の収入印紙を貼ればいいのです。
請負金額が大きくなればなるほど、印紙税の金額も高くなります。
収入印紙を貼るのはどちら?
契約書を作成するには、その内容に応じて収入印紙が必要です。
収入印紙を要する契約をするたびにお金がかかります。
だから契約が多い会社ほど、たくさん収入印紙がかかるのですね。
しかしそれは、確定申告の時に経費として認められるため、控除の対象になります。
ちなみに、収入印紙を貼っても利益が高くなるわけではありません。
ならば収入印紙がないに越したことはありませんが、印紙税がかかる契約書なら収入印紙はマストです。
最低金額は200円です。
ただ、契約を結ぶ双方のうち、どちらが負担すればいいのでしょうか。
基本的に、双方が負担します。
そのため、収入印紙を貼るのはどちらかというと、両方です。
工事請負契約書は割印が必要?
基本的には必要です!
きっちりと正式な契約書を締結する場合、割印が必要です。
割印は、契約書類が複数にまたがる場合に押す印影です。
複数の契約書が同一で、関連性があることを割印で証明します。
また、割印があることで書類の書き換え防止にもなります。
特に重要な書類を交わす時、割印は必須でしょう。